第1章 草創期

1923

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1944

第3節 東京進出

4 ビルヂング協会の発足

  • 現在の一般社団法人日本ビルヂング協会連合会のはじまり

当社が日比谷ダイビル1・2号館の建設を進めていた昭和初期、空前の恐慌に見舞われ、貸ビル業界も大きな影響を受けた。各ビルとも多くの空室を抱えたうえに室料の値下げ要求や不払いが重なり、厳しい経営状況が続いていた。

こうした実情を踏まえ、同業者が団結して対処する必要性を痛感した当社はビルヂング業界としての組織づくりを同業他社に呼びかけた。こうして1930(昭和5)年2月15日に14社が参集して誕生したのが「ビルヂング茶話会」であった。事務所は当社東京支店に置き、1937年には23社となり、これを母体に1939年8月30日に「東京ビルヂング協会」が誕生した。一方、大阪では1928年5月ごろにビル業者の懇親を目的としたビルヂング協会が誕生し、1937年には会員数は20社を数えた。

1940年2月には各地のビルヂング協会を統括する同業団体として「日本ビルヂング連合会(同年10月に日本ビルヂング協会連合会)」が発足し、1941年4月には「社団法人日本ビルヂング協会連合会」に改組された。当社も発足当時からの有力メンバーとして地代家賃統制、電力統制、税金増徴、金属類回収、ビル接収などの諸問題に積極的に対処した。