



タイトル
風景の指輪 Ring of Scenery
作者・施工者
関根伸夫 Nobuo Sekine
作者コメント
私が指にはめている指輪を抜いて、これはという風景に溶け込ませるように拡大しておくと〈風景の指輪〉になるんだ、というのがコンセプトである。ここではリングの外側の風景のあるもの、内側に風景のあるもの、(注:それぞれの作品の環状部分、内側と外側に山並みのような「風景」が展開しています)を対比的にもちいて、大きくも細長いロビー空間に、対立する2つの極をつくり出したいと考えた。
解説
関根伸夫という日本の美術史に足跡を残す彫刻家により、当初より建築空間を十分に意識して発想・制作されたオーダーメイド作品です。インテリアを意識し、素材として上質の白御影石が選ばれています。1階の縦長の空間の両端に置かれた作品が、建築空間に呼応しながら、かつ微妙に軸をずらして設置されることにより空間にアクセントを与えています。中之島ダイビルのエントランスはオフィスの玄関であると同時に、飲食を中心とした商業空間と融合した3層吹き抜けの大きな空間ですが、このエントランスホールの空間の奥行と天井高さをより豊かなものにするために作品を設置しています。来館者の目線を下げることにより空間の重心を下げ、さらにこの空間に強い磁場を与え、ビルとしての品格さらに高めることを意図しています。
制作・設置年(竣工年)
2009年
設置場所
中之島ダイビル 1階エントランスホール