


タイトル
スクラッチレンガ(外装)
作者・施工者
旧ビル時代 制作
大阪窯業(株)(現・(株)ヨータイ)
解説
旧ビルの外装・内装には、経済性を重視して国産材料が多用されており、使用材料の約90%が国産品で賄われています。旧ビル竣工からの歴史を刻んだ外装のスクラッチレンガもそのひとつです。このレンガは鉄粉を入れて焼かれたものであるため、鉄成分が酸化して赤黒い色味になるのが特徴ですが、赤みがかったものから黒っぽいものまで色調に大変幅があり、今はこういったレンガはなかなか焼けるものではありません。旧ビルの独特な風合いのある姿は、当時の職人による手づくりの味わいで生みだされたものです。(制作:大阪窯業(株)(当時))
ダイビル本館建替えに際しては約22万個のレンガのうち約18万個が再利用されていますが、現在の規格からみても遜色ない高品質なもので、耐震性なども考慮し、‘中空積み’という現代の技術で旧ビルのレンガを新ビルの外壁に積み上げました。新たに作り直したレンガについては、旧ビルのレンガの風合いを再現するためにエイジング加工が施されています。(破砕するなど再利用できなかったレンガは、1階エントランスホールの床タイルの原料の一部として新たに焼き直され活用されています。)
制作・設置年(竣工年)
1925年(設置年 2013年)
設置場所
ダイビル本館 外装