タイトル
鷲と少女の像
作者・施工者
大国貞蔵 Teizo Okuni
作者について
大国貞蔵は1890年に大阪に生まれ、1916年に東京美術学校彫刻科を卒業後、若くして実力を認められた彫刻家です。近代建築に関しても造詣が深く、都市文化と建築の外観の関連性や、また建築に彫刻を設置することにより外観を引き締め生彩が生じるといった言葉を遺しています。(「東京朝日新聞」1935.11.20~11.26)
解説
この彫刻は旧ダイビルの1階玄関のアーチ上部に飾られていた彫刻を取り外し再設置したものです。3羽の鷲の背に乗る少女の浮き彫り像です。1階玄関部分の他の彫刻と同様に黄竜山石を用いています。少女は古代風の長衣をまとい、右手を斜め上に掲げ指さす方向を見上げており、3羽の鷲は左右に大きく翼を広げ、身を乗り出し、今まさに飛び立たんとしています。1階部分の化粧梁等の彫刻は水平に高さを揃えており、中央玄関部分のアーチはその上に1段高く表現されて、「鷲と少女の像」はさらにそのアーチ上に設置されており正面感を引き締める効果をあげています。「鷲と少女の像」は大国貞蔵の代表作のひとつとしてその芸術性は高く評価され、旧ダイビルを象徴する像として、建物の竣工時以降、長く市民に親しまれてきたものとして2015年に大阪市指定有形文化財として登録されました。
制作・設置年(竣工年)
1925年(設置年 2013年)
設置場所
ダイビル本館 正面玄関