11 2007 海外 海外事業 初めての海外事業展開への挑戦
275 George Streetとの出会い
ダイビルではいくつかの仲介会社やアセットマネージャーとの交流を深める中、米国学校教職員の大手退職年金基金傘下のアセットマネージャーで、豪州で実績を上げていたTH Real Estate(後にNuveen Real Estateへと改称)との信頼関係を築き、同社からの紹介案件を中心に好立地物件への投資機会を模索し続けた。
そうした中、TH Real Estateより開発プロジェクト「275 George Street」の紹介を受けたのが2018(平成30)年であった。シドニーCBDにおける主要駅の一つであるWynyard駅至近に位置し、市内中心部を南北に走る主要幹線道路であるGeorge Streetにも面する抜群の立地にあり、まさにダイビルが志向する稀有な好立地物件だった。地上15階、地下2階、貸床面積約7200m2という規模を有し、地上階に商業店舗区画を用意するほか、地下階にはEnd of Tripと呼ばれるテナント向けシャワー室と駐輪場を設ける建物計画であった。
当敷地の所有者は豪州で65年以上の歴史を持ち、非住宅部門の建設契約請負高で4位という実績を誇るJohn Holland Group(JHG)であり、JHGは自社へ開発業務(設計、建設およびテナントリーシング)を委託する先に対し、当敷地の所有権を売却するというForward Funding方式での投資家を探していた。
同国では金融機関が開発案件に対する融資に慎重なため、開発初期段階から金融機関に代わって投資家が開発資金をデベロッパーへ拠出する本方式が普及しており、この方式によりデベロッパーは開発資金と売り先の両方を開発の初期段階から確保できる一方、投資家には早期に案件が確保でき、開発リスクを取らなくて済むというメリットがあった。
好立地に新築ビルを所有できる点に加え、実績あるJHGが開発を行い、TH Real Estateがアセットマネージャーとしてダイビルをサポートする体制になるなど、ダイビルが豪州に初めて進出するには格好の条件であったことから、JHGへダイビルの関心を伝え、TH Real Estateとともに契約交渉のテーブルに就いた。
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1927 1931 日比谷ダイビル(1号館 2号館)
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1963 新ダイビル
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1967 八重洲ダイビル
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1984 堂島ダイビル
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1989 日比谷ダイビル
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2000 梅田ダイビル
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2013 中之島3丁目共同開発
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2015 新ダイビル
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2019 ダイビルPIVOT