
第3章 発展期
1958
1988
第2節 M&Aによる事業拡大
1 ボルカート日本の買収
1988(昭和63)年6月、当社は住友信託銀行(現三井住友信託銀行)のあっせんによりスイス商社の日本法人ボルカート日本の全株式の取得に乗り出した。同年7月8日、双方が合意した取引に関する基本合意書(Letter of Intent)に調印し、大阪市北区堂島1丁目2-5にある土地と事務所およびそれに付帯する設備機械(ボルカートビルディング)と神戸市中央区北野町2丁目16-8の土地、住居およびそれに付帯する設備機器(神戸ハウス)の買収を確認した。そして1988年9月14日、スイス・ヴィンタートゥール市のボルカートグループの本社で株式売買契約および預託契約(エスクロー契約)を締結し、同年11月1日、正式に決済された。これにより当社はボルカートグループの持株会社インパコ・リミテッドからボルカート日本の全株式400万株を取得することになった。
ボルカート日本は1919(大正8)年8月に日瑞貿易という社名で設立され、戦後の一時期ダイビルのテナントとして本館6階に入居していたことがあり、1970年3月にボルカート日本と変更されていた。コーヒーや原綿などの取引を主力とする商社部門とボルカートビルを運営管理する不動産部門から成り立ち、1988年9月1日、商社部門を分離して新会社ボルカフェを設立したため、ボルカート日本は不動産部門のみとなっていた。
既設のビルを取得したことはあったが、M&A手法を用いた不動産取得は当社にとって初めてであった。
-
1923 1944 草創期
-
第2節 ビル事業開始
-
第4節 戦時下での事業展開
-
1945 1957 復興期
-
第2節 ビル建設の再開
-
1958 1988 発展期
-
第2節 M&Aによる事業拡大
-
第3節 企業体質の強化
-
1989 2003 拡充期
-
第2節 CIの導入と社名の変更
-
第3節 災害対応とリスクマネジメント
-
2004 2023 変革期
-
第3節 海外での事業展開
-
第4節 企業体質のさらなる強化とグループの再編