
第4章 拡充期
1989
2003
第1節 新都市空間の創造
5 北梅田ダイビルの完工
1991(平成3)年から1992年にかけ、当社は大阪市内でいくつかの土地を取得したが、その一つに1992年4月1日にダイヤ毛糸から取得した大阪市北区中津1丁目の土地824m2(249坪)と建物2767m2(837坪)があった。地下鉄御堂筋線・中津駅昇降口のすぐ近くで、交通アクセスがきわめて良く、三井アーバンホテル、ホテル阪急などのホテル群とも近かった。北梅田地区への進出を狙っていた当社はこの土地の取得を機にオフィスビルの建設計画を明らかにし、日建設計に設計を依頼した。細長く狭い敷地と、狭い前面道路という制約の中でダイビルらしい建物を建てるというコンセプトに基づき、1995年2月に実施設計を完了させた。同年5月に大林組と新築工事請負契約を締結し、7月から工事を開始した。北梅田ダイビルと命名された新ビルの完成は1年7カ月後の1997年1月であり、同月28日に竣工式が行われた。
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北梅田ダイビル
同ビルは鉄骨鉄筋コンクリート造で地上8階・地下1階・塔屋1階で、12台収容のビル組込み型タワーパーキングを備えていた。街並みの景観と割増容積の確保という一石二鳥を狙って総合設計制度を取り入れ、ゆったりとした公開空地を設けた。
外装は花崗岩の自然石張りで格調の高さを醸し出し、取り付け工法としてモルタルを使わず金具のみで石を固定するという当社のビルで初めての乾式工法を用いた。もちろん空調や衛生関係で最新の設備を設置し、最高レベルのアメニティとセキュリティを実現した。
完工後、医薬品の製造・販売会社であるマルホの本社として一括賃貸した。
物件概要 | 北梅田ダイビル |
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所在地 | 大阪市北区中津1-5-22 |
竣工年月 | 1997(平成9)年1月 |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 一部鉄筋コンクリート造・鉄骨造 |
規模 | 地上8階、地下1階、塔屋1階 |
敷地面積 | 824m2(249坪) |
延床面積 | 4,185m2(1,266坪) |
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1923 1944 草創期
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第2節 ビル事業開始
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第4節 戦時下での事業展開
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1945 1957 復興期
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第2節 ビル建設の再開
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1958 1988 発展期
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第2節 M&Aによる事業拡大
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第3節 企業体質の強化
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1989 2003 拡充期
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第2節 CIの導入と社名の変更
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第3節 災害対応とリスクマネジメント
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2004 2023 変革期
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第3節 海外での事業展開
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第4節 企業体質のさらなる強化とグループの再編