第5章 変革期

2004

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2023

第2節 拡大する事業

4 土佐堀ダイビルの完工

2007(平成19)年12月、中之島ダイビルに続くビッグプロジェクトとして「土佐堀ダイビル」(大阪市西区土佐堀)の建設を開始した。設計・監理は日建設計、施工は竹中工務店・大林組・鴻池組共同企業体が担当した。土佐堀では、2002年に日本総合研究所から同社の土佐堀ビル(敷地面積694.14m2・延床面積5620.25m2)を取得し、エステートなにわ筋として日本総合研究所に一括賃貸していた。このエステートなにわ筋とその隣地で運営していた土佐堀倉庫、土佐堀マンション、駐車場の敷地を使った建設プロジェクトであった。

  • 土佐堀ダイビル

2009年7月に完工した土佐堀ダイビルは地上17階、地下1階、塔屋3階、延床面積は3万7497m2の規模であった。外観は白ならびに黒の色調の石をモザイク模様に組み合わせ、全体に下から上に向かって色調が明るくなるグラデーション仕様に仕上げ、四隅の広いガラスのコーナーウインドと相まって重厚な中にも優美さを持たせた。ビルの顔となるエントランスホールは高さ9mの吹き抜け空間とし、開放感とゆとりを醸し出す空間とした。

一方、オフィスフロアは事務室内を柱のない無柱空間とし、四隅に眺望・明るさ・開放感をもたらすコーナーウインドを設け、テナントの使い勝手を高める工夫を行った。オフィスゾーンには日本総合研究所などの大手企業が入居した。

さらに環境対策としてなにわ筋側にヒートアイランド現象を緩和し、都市環境にも貢献する緑豊かな「憩いと癒しの森」を設けた。

物件概要 土佐堀ダイビル
所在地 大阪市西区土佐堀2-2-4
竣工年月 2009(平成21)年7月
構造 鉄骨造
一部鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造
規模 地上17階、地下1階、塔屋3階
敷地面積 4,173m2(1,262坪)
延床面積 37,497m2(11,343坪)