
第4章 拡充期
1989
2003
第1節 新都市空間の創造
6 淀屋橋ダイビルの完工
1991(平成3)年12月20日、大阪市中央区高麗橋4丁目の土地1421m2(430坪)と建物7399m2(2238坪)をレナウンから取得した。1993年には隣接する148m2(44坪)を取得し、さらに1997年には敷地の一部14m2を道路拡張部として大阪市に寄付した。これによって敷地面積は1555m2(470坪)となり、後にオフィスビルの建築計画を明らかにした。この周辺は大阪ビジネス街の中心地であり、淀屋橋地区への進出を考えていた当社にとってオフィスビルとして申し分のない立地条件であった。設計は日建設計に委嘱し、1994年11月10日に大林組・鹿島建設共同企業体との間で工事請負契約を締結した。
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淀屋橋ダイビル
1995年3月1日に起工式、翌1996年7月10日に上棟式が行われ、地上14階・地下2階、延床面積1万1273m2(3410坪)の淀屋橋ダイビルは1997年2月24日に完工した。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災に遭遇しながらも、完成にこぎつけたものであり、竣工祝賀パーティーではそのことが言及され、ビルの耐震性には創業時から万全の姿勢で取り組んできたことが強調された。
設計では北梅田ダイビルと同様に総合設計制度を活用し、船場後退建築線適用部分を除いた敷地面積1458m2(441坪)に対する建築面積689m2(208坪)の比率は47.2%に達し、残ったスペースは公開空地とした。外装はアルゼンチン産の花崗岩打込みPC板張りとし、落ち着いたグレーの色調と相まって格調の高さを醸し出した。オフィスは自由なレイアウトが可能なフレキシビリティの高い無柱空間とした。
完工後、住友海上火災保険大阪本社(現三井住友海上火災保険)として一括賃貸した。
物件概要 | 淀屋橋ダイビル |
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所在地 | 大阪市中央区高麗橋4-4-9 |
竣工年月 | 1997(平成9)年2月 |
構造 | 鉄骨造 一部鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 |
規模 | 地上14階、地下2階、塔屋2階 |
敷地面積 | 1,555m2(470坪) |
延床面積 | 11,273m2(3,410坪) |
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1923 1944 草創期
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第2節 ビル事業開始
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第4節 戦時下での事業展開
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1945 1957 復興期
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第2節 ビル建設の再開
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1958 1988 発展期
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第2節 M&Aによる事業拡大
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第3節 企業体質の強化
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1989 2003 拡充期
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第2節 CIの導入と社名の変更
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第3節 災害対応とリスクマネジメント
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2004 2023 変革期
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第3節 海外での事業展開
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第4節 企業体質のさらなる強化とグループの再編